何やらTJ隊員にはめられた感じがなきにしもあらずだが、秘蔵?のコレクションの一部を公開するとしよう。
隊員はフェラーリフリークである。と言ってフェラーリの実車を買いたいかと言うとそうでもない。現在隊員が密かに狙っているのはそのFerrariをLe Mansで完膚なきまでに打ち負かしたGT-40のレプリカである。隊員の趣味の一つにミニカーのコレクションがある。これはもう10数年前から始めたもので現在所有の台数は隊員にも分からない、たぶん五百台近くになるかと思われる。以前は系統だって収集していたわけではなくほしい物をその時のフィーリングで購入していたのでともかく種種雑多のコレクションになってしまった。そこで去年あたりからミニカーの世界では一番種類の多いフェラーリそれもストリート仕様の赤を収集する事にした。各所のオークションであさった結果ほとんどを集める事が出来た。
そもそもミニカーは、鉄道模型のジオラマの小道具として作られるようになった。そのため、その大きさは鉄道模型の縮尺に準じており、鉄道模型のOゲージ(レール幅32mm)規格に合わせて作ったものの縮尺が現在の1/43スケールのミニカーで、本家の鉄道模型のOゲージ自体は衰退したが、現在も主流となっている。
フェラーリとは創業者の Enzo FerrariがAlfa Romeoの一チューナーとして世に出て以来1929年に独立、当初は工具とか飛行機の部品等あまり車とは関係無い事業だった。その後レースに従事するようになり1940年Mille Migliaでデビューをかざり1943年にModenaに工場を移しその後Fiatの傘下に入ったといえ現在に至っている。
Ferrariの車は大別してFRとMRに分かれる。FRとはFront Engine Rear Driveの略、MRとはMid Engine Rear Wheel Driveの略で前者は運転席より前方にエンジンがあり後者は後方にエンジンがある。FerrariのFR車は全てV12エンジンである。MR車にはV6、V8、F12とバリエーションがある。
Ferrariの車には色々と250、275、333、365等奇奇怪怪な数字が使われているので少し説明しよう。Ferrariには代々その搭載エンジンの1気筒あたりの容積をネーミングに使用してきた。3リッターの12気筒エンジンでなら1気筒あたりの容積は250ccになるので250、3.3リッターなら275cc、4.4リッターなら365という具合だ。しかし最近のモデルには550、575、599とか単純にエンジンサイズをそのまま使用している。2006年発表の最新のFerrari 599 GTB Fioranoの599は5990ccのエンジンを搭載している。その他の例外としては512 Testarossaというのがあった。これはMR車だがV12ではなくF12水平対抗の12気筒エンジンを搭載し5リッター12気筒という事で512と付けら別名BoxerそうですBerlinetta Boxerだ。
ネーミングにはこの数字の後にGTB、GTS、GTCとかが付けられる。このGTとはGrand Tourer、イタリア語ではGran Turismoで高速で安全に長距離を走る車という意味で高性能車の代名詞となっている。GTの後のBとは「Berlinetta」でイタリア語でセダンやクーペなどのボディ形状の総称だが高性能車を意味する。その他Sは「Spider」オープンタイプのボディー、C「Coupe」よりおとなしいクーペボディーがある。Ferrariの車の中でも特に高性能車にはGTBが付く。
更に最後にFerrariに関係ある場所、ボディーのデザイナーやチューナーの名前が付けられる。上記の599 FioranoはFerrariの本拠地Maranelloがある場所の名前でFerrariが所有するテストコースがあるので有名、その名も「Fiorano Track」。デザイナー、チューナーでScagllettiやPininfarinaも有名である。 よってFerrariの車を呼ぶ場合「Ferrai 550 Maranello」とか「Ferrari 308GTB Pininfarina」とかのフルネーミングで呼んでほしい。TJ隊員が紹介したEnzo Ferrari もPininfarinaのデザインでありあの奥山清行氏もPininfarinaで働いている。
ここに一つ興味あるムービーを紹介しよう。「愛と悲しみのボレロ」等数々の名作を手がけたClaude Lelouchという監督が1965年に撮影した自身の所有するFerrari 275 GTBで早朝のパリの街を本当にノンストップで全力疾走する恐ろしいムービー。この撮影はもちろん許可なんて取ってないので、公開と同時にこの監督は逮捕されたそうです(勿論監督自身がこんなドライビングが出来る訳はなし)。このV12の奏でる鳥肌が立ち頭が真っ白になるFerrariサウンド、Heel and Toeでの減速の音、たまりません。最近のFerrariはF1からのTechnology Transferの一環で半オートマになってしまったが隊員の中ではやはりマニュアル車以外は車ではない、この時代のFerrariが本当のFerrariである。ともかく見て見れば分かるがそれはもう恐ろしいムービーである。これでも一応ムービーである、最後にちゃんとオチがあるのでとくとご覧あれ。
さて前置きが長くなったがそろそろ隊員のコレクションをお見せしよう。まずはFerrari車の正統派であるFRモデルで既にVintage化しているモデルを紹介しよう。
Ferrari 250の各種モデル、330GTC、275GTB、365GTB。手前の真ん中が 275GTBで上記ムービーで主役を勤めた車、更にこの 275 GTBはFerraiが世に出した初めてのバンクあたらい2Cam、DOHCモデルなのだ、その名も 275 GTB/4。ちなみにこの 275GTB は隊員の夢の中でも良いので手に入れたい車のナンバー2である。うん?ナンバー1は?それは次の機会にでも。手前の右側が 365GTB DaytonaでこのDaytonaとはデビュー年1967年のDaytona 24時間レースでFerrariが1-2-3フィニッシュを飾ったことで付けられ以降この車の事はDaytonaと呼ばれるようなり少し昔の人気TV番組Miami ViseでこのDaytonaの黒のSpiderモデルをDon Johnsonが乗り回しているのでご存知の方も多いのでは。下がそのDaytonaレーストラックでの1-2-3の瞬間です。
今回はこれくらいにして以降モバイルネタの合間をぬって順次コレクションを紹介してゆくことにしよう。
YKKお師匠サマ
早速、リクエストにお応えいただき、ありがとうございます。
356GTB/4までのFR-Ferrariは良いですねえ。
性能の高さと裏腹な繊細な艶めかしさに、見る度にウットリします。
昨年、Le Mans Classic Japanというeventで、1953’212を間近に見る機会がありましたが、その妖艶さに惚れ惚れ致しました。
Miami Viseの365GTS/4は、残念ながら、コルベットに皮をかぶせたレプリカで、興ざめでしたね。
New GT40は、既に生産終了ですが、是非、ご購入の上、お披露目下さい。香港まで、お祝いに馳せ参じます。
よしさま、
毎度ありがとうございます。
よしさまの様にお詳しい人には退屈な投稿だったかと思います。
後何回に分けてコレクションを紹介しますのでお付き合い
下さい。
GT40は何度かマウスをクリックする寸前まで行っているのですが、、、
未だこわーいお母様が健在なのでその勇気がありません。
YKKお師匠さま
のめり込む車種は違えど、人様の病状(マニアぶり)を見て、自分だけではないのだと、密かに安堵しております。(笑
Rendezvousは、何度見ても、素晴らしいfilmですね。
トランティニアンのDrivingTechnicの凄さに、つい、仕事場にいるのも忘れ、音量を上げて見入ってしまい、ウチのスタッフの顰蹙を買って仕舞いました。(爆
続編を楽しみにお待ち申し上げます。m(__)m
よしさま、
トランティニアンって確か1950年台にモナコかどこかでFerrariに乗り優勝したドライバーでしたよね。さすがに公道を走るのはお手の物って感じでした。
同じClaude Lelouchのfilm「男と女」で主演していたジャン・ルイ・トランティニヤンの叔父で、50年代のFIパイロットのモーリス・トランティニアンがドライバーでした。
あの頃の低グリップのタイヤで、少し濡れた石畳の路面で目一杯のパワーを引き出して、ギリギリのコントロールでのDriveは、素人には真似出来ません。
それに、素晴らしいFerrari soundです。
残念ながら、このExhaust noteだけは、Porscheには出せません。
それを分かっていて、このfilmに音楽も台詞も入れなかったであろうClaude Lelouchのセンスは、同じmaniaにしか理解出来ないでしょうね。
そうでした、男と女も彼の作品でした。
あの映画には本当に初期の開発段階のGT40とMustangのラリー仕様が出てきますね。
早速後でDVDを見ることにします。
男と女の主役は、やっぱりあのマスタングです。白黒画像を部分的に使った懐かしい映像、あの音楽永遠ですね。
バスター
Busterさま
詳細は不明ですが、今度のMustangには、GT-Rというレーシングバージョンが出るようです。
RHDが有ると良いですね。< 一部意味明瞭
よしさま、
昔の私の好きだったGT-350の再来ですな。
エンジンも302ciだし、何よりGT-350と同じく内装も剥ぎ取られているのが良い。
Wheelも現代風に20インチでかっこ良いですな。
YKKお師匠さま
こんなのものも出ています。
http://www.webcg.net/WEBCG/news/000018475.html
GT350ほど、浄くスパルタンではありませんが、次回、訪米の折りには、試したいですね。
よしさま、YKK師匠
実は、二ヶ月前、猫女房と香港トンネルを九龍からセントラル方面に抜ける時にGT40とおぼしき車がTプレートで走っていました。猫女房にtreo650で撮影せよと言ったのですが、びっびって、うまくシャッターが切れずに悔しい思いしました。間違いなく右ハンドルでしたので、誰か購入したのではないかな?ならば、YKK師匠、GT40の登録が可能となります。そしたら、僕の500SECのプレートをくっつけて、広深高速道路をぎゃぴーんと走行しようではありませんか。ここら辺で200キロオーバー出せるフリーウェーは中国しかありません。是非ご一考を!
バスター
バスターさま
オリジナルGT40は、RHDですから、香港での登録も容易ですが、新しいGT40(Ford GT)はLHDなので、香港では登録できないんですよね。
レプリカは、どうなのか知りません。
日本で登録して、カルネで持ち込みは出来ないんでしょうか?
昨年、香港から上海サーキットに走りに来ていたCarrera GTたちは、乗るときだけ、ディーラープレートを借りて走っているそうです。
よしさま、
思い出しました。確かに40年前Hertzから黒のボディーにゴールドのストライプ。Grand Prixという映画で James Gardner が運転していた車ですな。
このGT-Hはエンジンも当時の289から302になりパワーもだけど、当時のバイアスタイアに比べ現代のロープロファイル、かなりのパフォーマンスが期待出来ますね。でも、、、うん?5AT?とたんに興味が薄れました。現在のAT車の方が速い?そういう問題では無くやはり腕と二本の足を目一杯使って運転するのが良いのです。