Nikonフラッグシップカメラ「D5」を購入するとは思ってもみなかった。

写真を撮らないか?誘われて、購入したのがD800Eというカメラだった。目の玉が飛び出る程の高額商品で、しかも、「こんな高価なカメラなのに、レンズが付いて来ないのはどういう訳だ!」などという様な文句をいうオヤジは冷笑を持って塩をまかれる商品である。

その翌年、D810なる、後継機が発売された。更に高額なカメラだったが、購入するハードルはそれ程高く無かった。なぜなら、D800Eは、言われている程、扱い憎いカメラじゃ無かったからだ。だから、D810は、買っても使わずにほったらかしにする訳では無いから、間違いなく、写真を撮るだろうと思ったからだ。それなら、高額でも払う価値はあるのである。

D800EもD810も大活躍してくれた。サンフランシスコでは、D810にOtus55㎜を付けて歩いていると、ニコンを首にぶら下げたアマチュアカメラマン達から、「自分を撮してくれ!」と目白押しに頼まれる。これは、最高に良い気分なのである。フォトキナ(ケルン2014年)に行った時などは、Carl Zeissの方が、Otus85㎜の試作品を貸与してくれた。勿論、Otus85㎜、Otus28㎜も四の五の言わずに即購入した。

D5という一桁のニコン機は、多分凄いんだろう。だけど僕が使う様なカメラじゃ無いと思っていた。何故そう思ったのかは解らないけど、心の底からそう信じていて、こういうカメラは僕みたいな素人が買ってはいけない物だと思っていた。多分、僕が受けた昭和の教育の影響からだろう。だが、日増しに、D5というカメラはどういうカメラなんだろうか?解像度はD810より低いのに、なんでD5の方が偉いんだろう。しかも、D810はISO64っていうのがあるけど、D5は100までだ。一体何なんだ。ニコンのラインナップの場合画素数の最高はD810系の3635万画素、D5は2082万画素。負けているじゃないか?それなのに、価格は倍もするじゃないか?なんだろう。購入するまでは、謎が解けないのである。

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購入したD5にOtus28㎜を装着する。本体1290g+レンズ1350g=2,640g

こう言う高額な商品を購入する場合、買わない理由を四の五の言う。私も、精一杯言った。でも、Nikon D5の誘惑には勝てなかった。負けを認めて素直に、今回も、Nikon香港殿にお願いした。2004年にD70購入、以後D300、D810E、D810と購入するペースが速くなっている。これから先、撮影する機会は年々少なくなって行くだろう。

さて、早速、お気に入りのツァイスのレンズを装着して撮影してみた。最初の一枚から、ちゃんと写っている。そうか、そうだったんだ。D5っていうのは、どう言う状況でも、シャッター切ると写っているらしい。プロカメラマンは言い訳出来ないからD5とかを選ぶ気持ちが良く解った。

D800Eを購入して使い始めた時の感覚に似ていると思った。個人的な感覚で言わせて貰えば、D5/D800Eが同じ様に「かっちり作られている」と思った。これは、やはり、Made in Japanだからなんだろうか?

2016年9月5日からイタリア旅行に持って行くのはD5以外に考えられなくなってしまった。スペアマシンとして、D810を持って行くか悩ましい所である。