報告者:TJ
それではまずTC1100で感じた3つの問題をカバーできるか?というところを検証してみる。
一つ目のキーボードは非常にいい。真性ThinkPadユーザにしてみれば、サイズの制限からEnterキーが小さいとか、ちょっと音が耳につくとか細かい文句はあると思うが、ThinkPad初体験の私にとってこのキーボードは十分満足できるものである。キーボードだけでなく、手前のパームレストの大きさ、キーボードトップの高さとパームレストの高さの絶妙なバランス、赤いぽっちのポインティングデバイスの反応の良さなど非常にいい。
二つ目の重量バランスは、まったく普通のノートブックであるということで問題ない。
特筆すべきは三つ目の液晶の美しさである。これはもう普通の液晶と変わらぬ発色と表示のクリアさである。
ということで、まずハード的には以前の問題をクリアできるいいマシンといえる。
さて使っていて、TC1100より良いなと思ったのは、液晶の表示が切り替わるタイミングである。
TabletPCは、キーボードスタイルのときは通常のノートと同じように液晶に表示される。タブレットモードで使うときには液晶表示が90度回転し、縦表示される。
TC1100とX41で異なるのは、この90度切り替わるタイミングである。TC1100は液晶部を少しでもひねると表示が切り替わる。コレに対してX41では、液晶部分を回転させ、いよいよキーボードが完全に覆い隠される寸前に切り替わる。
さてどちらがより現実的かというと、X41のほうである。というのも、たまたま手が当たって液晶部分が動いてしまった場合にも、TC1100の場合は液晶表示が反転してしまうのである。
それからタブレットモードにしたときの持ちやすさ。X41は各部に効果的にゴムを使用してすべりを抑えている。2kg近くあるノートをタブレットモードにして持つと非常に不安定であるが、ゴムが滑り止めになり結構安心できる。
逆によくない点は、手書き文字入力エリアを表示させる専用スイッチが無いこと。TC1100では液晶外周部に、ボタンではないが、専用ペンで軽く触れると表示のON・OFFを切り替えるスイッチ(下写真のeの部分)がある。X41では「Start」の横にボタンがありこれを押すことで表示ON・OFF可能であるが、やはり独立したボタンはわかりやすい。例えていえばPalmには独立したPIM用の4つのボタンがあるが、これを液晶内に表示されたアイコンから起動するときに感じるストレスといえばわかりやすいだろうか。

さて次にTabletPCを使って何が出来るか?ということを試してみよう。
TC1100には無かったアプリがおまけでいくつか入っている。お試し期間終了後にお金を払えというのもあるが、それは後回しで、Microsoft Experience Pack for Tablet PC というMSが提供していると思われるプリインストールのアプリ(無料)を検証しよう。Experience Pack には、
InkArt
Ink Crossword
Ink Desktop
Media Transfer
Snipping Tool
という5つのアプリが登録されている。
どれもTC1100にはなかったので楽しめる。
まず最も気に入ったのは、「Snipping Tool 2.0」である。
これを使うとホームページ(ブラウザー)を初めとして、画面に表示されているものなら何でも簡単に切り出すことが出来る。試しにAsukalさんのホームページを切り出し、コメントをつけてみた。ブラウザーでAsukalさんのページを見ていて、「あっこれ良いな」と思ったら、Snipping Toolを起動し、ペンで気になる部分を丸く囲み、続けてコメントを記述する。これだけ。次ぎにこの画像の出力方法を選択できる。メールに添付、画像アプリで表示、単に保存するなど。こうやって保存した結果が以下である。このように画面のスクラップが一瞬のうちに出来てしまう。ブロガー必須アプリといえるだろう。
SnippingToolを起動したところ

実際に一部を切り出したところ

それから InkDesktopである。これを起動しておくと常時デスクトップには文字が書ける。
いろいろなテンプレートが用意されているのが楽しい。ランドスケープに表示しているのがノート・テンプレート。ポートレート表示しているのがTodoテンプレートである。これ以外にもカレンダーや一日のスケジュールテンプレートなども用意されている。更に当然のことであるが、ペンの太さや色も選べる。書き味もよく便利なので重宝している。例ではテンプレートの中にのみ記述しているが、実際にはデスクトップの壁紙も含めてLCD内であればどこでもペン書きできる。
ノートテンプレートを表示したデスクトップ

Todoテンプレートを表示したデスクトップ

もう一つInkArtはお絵かきソフト。簡単に描けるのでたまに落書きしています。結構楽しい!!

それからTabletPCといえば忘れてならないWindows Journal 。
これはメモパッドに手書きでノートをとっていけるのだが、その文字をテキストに変更できるという機能が搭載されている。キーボードで文字を書くほうが簡単だという人にどこまでアピールできるか疑問だが、デジタルとアナログの境目をなくす努力を感じるアプリである。問題は日本語認識機能をデフォルトにした場合、英語を併記していてもほとんど読み取りミスをしてしまうこと。またいずれにしても100%の認識率とはいかないわけで、細かな修正が必要であり、これが結構面倒である。
手書きをテキスト認識させたところ

「触ってみたい」が「触すってみたい」になっているところが笑える。
むしろこのテキスト認識機能はあくまで「おまけ」と考えて、かさばらず、なくなりにくく、写真や絵が簡単に取り込めるメモパッドと考えれば面白く使えると思う。

今回のX41は、購入してよかったと心から思えるモデルだった。キーボードの質感がここまでノートブックの使用感全体に影響を及ぼすとは思っていなかった。更にそれ以外にもポータビリティやTabletPCとしての楽しさなど、パワーブックをやめてX41メインでいこうかなと真剣に思ってしまった。
思ってしまったというのは、一瞬思ってやはりマックだと思い直したということである。やはりアップル純正のMailというメールアプリをIMAP4ベースで使ったときの使い勝手に勝るウインドウズアプリが見つけられないからである。
ところで私が今回購入したモデルは、香港IBMから購入した英語版である。以前使っていたHPのTC1100は、MUIというマルチランゲージ(多言語版)ウインドウズが含まれておりウインドウズ全体の言語を日本語に変更できたが、今回のものにはMUIは含まれていなかった。しかしそれでもアプリ内で日本語や中国語を使うことに関してはなんら問題ない。
#1.いくつかの質問コメントをいただいたのでこちらでも回答をしておきます。
#2.日本発売モデルとは搭載されているアプリが異なるかもしれないのでお断りしておきます。