ザウルスSL-C3000 と hw6515 をSocket製Bluetoothで接続しダイアルアップ

投稿日:

報告者:TJ

実は前に報告した最強環境というのは今回のことが報告したくて書いた前振りである。

ノートブックからPocket PC  iPAQ hw6515 を外付けモデムとして使用し、GPRS・
EDGEでダイアルアップするというのは、hw6515 が本来持っている機能であり必ずできるものである。しかし
ZaurusからBluetooth 経由でhw6515 にアクセスしダイアルアップするというのは、これはもう想定範囲外であり、
超えなければならない壁があるのである。なんといってもZaurus はBluetooth
をサポートしていないわけだからBluetooth のドライバーから苦労するわけである。

しかも日本では電話として使用できないhw6515 と海外では販売されていない Zaurus
というありえない組み合わせでダイアルアップさせるというのも人柱度が高いといえる。つまり今回は自分への覚書かなぁ orz ・・・

 

さて Zaurus で Bluetooth を動作させるというのも時間の経過とともにかなり成熟し安定してきているようだ。
参考にさせていただいたのが TAKETYONさんのページ。TAKETYONさん ありがとうございます。

TAKETYONの作業記録 at
りなざうテクノウ

この中の「完全初期化」ー「
ターミナル
環境の導入」ー「
インストール
」 までこの通りに実行する。

#もちろん完全初期化に関してはZaurusがまったく初期出荷状態になるわけであるから注意すべき。
何度やってもどうしてもうまくいかないときなどに仕方なくやるというのが正しい考えかもしれない。

次に 「設定 その1 Bluetooth 機器設定」 であるが hw6515
に合わせて若干異なる設定する必要がある。

以下 /etc/bluetooth/rfcomm.conf 
を修正する。

#
# RFCOMM configuration file.
#
# $Id: rfcomm.conf,v 1.1 2002/10/07 05:58:18 maxk Exp $
#
rfcomm0 {
      # Automatically bind the device at startup
      bind yes;
      # Bluetooth address of the device
      device 00:11:22:33:44:55;            <------ 注1
      # RFCOMM channel for the connection
      channel 6;                           <------ 注2
      # Description of the connection
      comment "hw6515";
}

注1 )PocketPC(iPAQ hw6515)の場合には、Setting ー Systemタブ ー HP Asset
Viewer ー BluetoothタブのMAC Address を記述する。

注2 )これが一番頭の痛いところである。hw6515 は Dial Up Network
(以下DUN)を標準でサポートしている。

ここでこのDUN が一体Channel何番であるかということである。hw6515 のBluetooth をONにした状態で
Zaurus のターミナルから

sdptool browse 

とコマンドを打ち込む。するとhw6515 が持っているプロファイルがざっと表示されるのであるが、これが Channel 6
の時と Channnel 4 のとき2通りあるということである。

コレは何かの間違いなのであろうか?ご存知の方がおられれば是非教えて頂きたい。設定は当然であるが、Channel
6と表示されれば、この注2部分には”6″と入力する。またどういうきっかけでChannel が変わるのかもよくわからない。

 

この後、PINの設定はここでの記述どおりに行う。

次に「設定 その2 Bluetooth
ネットワーク
設定」であるが、hw6515 とZaurus
SL-C3000 の場合はこのAnton
Maslovsky さんの
パッケージではうまく作動しなかった。

コレが動けば本当にZaurusとBluetoothの設定が楽になると思うのであるが、私の環境では接続はするのであるが、
メールにしてもNetFrontにしても、パケットが流れ出して数秒するとZaurusがハングアップしてしまうという症状が出てしまい、
イロイロとやってみたが克服できなかった。そこで仕方なく、コレまでどおりの”PPPダイアルアップ接続[赤外線]”を使った。

まずはネットワーク設定からダイアルアップ接続を追加する。ここではもちろん PPPダイアルアップ接続[赤外線] を選択する。

各タブ設定は下記の通り


 
接続先
名前: Peoples
ユーザー名:Peoples -----空白以外なんでもよい
パスワード:Peoples -----空白以外なんでもよい
機器認証を使用する はチェックしない
電話番号:*99#

ネットワーク
ネームサーバーの自動検出 はチェック
IPアドレスを自動的に取得 はチェック

モデム
初期化コマンド:AT+CGDCONT=1,/"IP/",/"peoples.net/" ・・・ここには peoples.net などAPNを入れる。
ダイアル方式:トーン

プロキシ
プロキシを使用しない

上記の設定により /etc/ppp/peers に IRDAXXXXXX が生成される。これを
ZEditorなどを使って編集する。このファイルをZeditorで開くと次のようになっている。

noipdefault
115200
connect '/usr/ ・・・・・・初期化コマンドが続く

二行目の 115200の前に/dev/rfcomm0 を追記し下のように変更し保存する。

noipdefault
/dev/rfcomm0 115200
connect '/usr/ ・・・・・・初期化コマンドが続く

変更はこの部分のみである。

上で作成した設定を使って接続すれば、EDGEまたはGPRSの高速通信が可能になる。hw6515はEDGE
に対応していることもあり、ワイアレスモデムとしてこれを使う場合には最高のデバイスといえるのではないだろうか!?

 

コメント

  1. バスター より:

    ううっ!このSocketのBT Cardは、まだ記憶にあるぞ~
    YKKに1000ドルで売却したそのすぐ後で、必要になって一回、1200ドル払ったヤツだ!今は、TJの手元にあるのか、そうかそうか、元気で何よりぢゃ。ん!俺のBTカードも使えるなぁ、こりゃ、hw6151に行くっかな。

  2. TJ より:

    うししし そうなんです。YKK師匠から譲っていただきました。
    回る回るよ青歯は回る~♪中島みゆき
    ですね。

  3. eto より:

    先日お話した、赤外線PPPアプレットとBluetoothアプレットのダブルクオーテーションの処理の違いの件です。
    設定後のファイルを確認したところ、赤外線PPPの場合はバックスラッシュでクオーテーションをエスケープすると、なんと二つも余計にバックスラッシュを追加してしまうようです。(結果的にバックスラッシュが3つ並びます)
    ですんで、やはり赤外線PPPアプレットとBluetoothアプレットでは、それぞれ別の方法でエスケープをかます必要がありそうです。

  4. [zaurus] Bluetoothデバイスのチャンネル番号

    以前からauの携帯電話 A5504TでBluetoothを使ったダイヤルアップ接続で使うチャンネル番号を調べる方法が判らなかったが、!亜洲モバイル人柱隊の[http://blog.hkisl.net/am/archives/000246.html:title=TJさんの記事]でその方法が判った。 ダイヤルアップ接続はDUN(Dial…

  5. zhenjiang より:

    お導き頂けませんでしょうか。

    初めて拝見します。興味持ちながらも、ずっと素人の者ですが。

    中国に駐在してまして、ChinaUnicomのCDMA2000の無線カードをノートパソコンに
    入れてインターネットをしています。SL-C700が傷もなく静かに家で眠っており、何
    とかこれを中国でインターネットに繋ぎたいと思い、PCカードをCFスロットに差し
    込むアダプターを中古で買いました。ところが無線カード(DCWL-390C)はLinuxに
    は対応していません。(Linuxに対応していても設定の技術がないのですが)

    ということで、諦めようと思いました。
    ただ、このまま永遠に使われなくなるだろうザウルスを前に、最後に何か救いの手を頂
    けないかと思い、コメントさせて貰います。あるいは、接続方法自体の発想を変えるべ
    きでしょうか?少なくとも、中国でザウルスを使ってインターネットができれば成仏し
    て貰えると思っております。

  6. zhenjiang より:

    追記:cdmaの携帯電話も持っています。

  7. TJ より:

    zhenjiang さま
    コメントありがとうございます。
    情報の少ない中国で孤軍奮闘されている様が想像でき、なんとかお手伝いしたいのですが、CDMA2000カードをSL−C700に設定するのは至難の業だと思います。
    ご指摘の通りCDMA2000カードのZaurus用ドライバーというのが無い以上、ネット上で誰かが作成してくれるか、自分で作るしかありません。
    下記の記述を見ると米国SprintのCDMA2000でZaurusとつながりそうですので、全く不可能ということではありません。
    http://www.toyz.org/mrblog/archives/00000063.html

    でもこれに費やす時間と労力を考えると、それを楽しみとして思えない以上オススメしません。我々は苦難の道を楽しみにしているある種のマゾ系人間なので楽しめますが。

    CDMAの携帯をお持ちとのことですが、それがBluetooth対応ならば、上の記事に書いているようにScoketのBluetoothカードを購入してSL-C700に差し込み、CDMA携帯経由でインターネット接続する方が簡単だと思います。ただし簡単というのはあくまでも今やろうとしておられる方法に比べてという意味であって、苦労されることは間違いありません。

    Zaurusは面白い端末ですが、中をいじろうとした際にはLinuxであり難しいです。それよりもドライバーや周辺機器が豊富にあるPocketPCの方が楽だと思います。中国製のモノでもPocketPC用のドライバーがあればバージョンの問題さえクリアしていれば基本的には使えますので。

    充分な回答が出来ずに申し訳ありません。

    蛇足ですが私も三台のZaurusがタンスの肥やしになっています。もう日の目を見ることはないかと思う今日この頃です。

  8. zhenjiang より:

    ご返事感謝。

    PDAは、
    興味を持つ一般庶民はモバイルライフに憧れて購入しただけ。
    →喜んで携帯してたかと思って次に会った時は話題にもしない。

    バリバリ使う人は、次々と浮気する。
    →買い換え方が尋常とは思えないお好きな方も多いですね。

    ということで、いずれにせよ短い命なのでしょうか…。

    もう一度、ゆっくりとザウルスとささやかでもお付き合いしていけないものか考えてみたいと思います。(デジカメのSDカードを入れて写真を見てみました。デジカメの液晶よりチョッとだけ大きい!)

    これからも拝見させて頂きますんで、中国でモバイルする上で革新的なものを発見された際は、是非「これを買え!」と教えて下さい。

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