「太陽は、毎朝必ず昇る。」と思っていた。

恐らく人類は、これまでも、これからも太陽を崇め続けると思う。多分、カメラ持っている人なら、太陽を撮影するだろう。わが家は海岸に面していて、方向は東を向いている。朝陽を撮影しなさいと言われているような家に住んでいるのだ。

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午前5時30分頃になると、空が明るくなり、一時間も経たないうちに、あっという間に気温が上昇する。赤いカーテンは、分厚く、外からの光線を遮っている。所が、太陽の光線はそんな布きれで防げるモノではないのだ。午前中8時から10時頃までは、プールに入る事が出来る。それ以降は、午後4時過ぎまでは強烈な太陽の光が容赦なく降り注ぐ。

午前5時30分。起き出して、海岸にレンズを向け、日之出を待つ。太陽が顔を出す瞬間の光線っていうのは、何者にも代え難い魅力を持っている。日之出直前までの雲の色は色々な色に変化する。その雲を撮影するのも楽しい。

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毎朝、時間通りに、昇る太陽。所が、顔出した瞬間を捉えるのは簡単ではない。「雲」が邪魔するのだ。雲がなくなり、直接の太陽を拝めるのは、十分なのか、次ぎの瞬間なのか、或いは一時間なのか?その時間を楽しめる様にならないと朝陽の撮影は長続きしないと悟った。太陽を撮影するのは大変だ。何しろ、雲が出てくる。風が吹かないと、雲はどいてくれない。吹きすぎると、次ぎの雲が太陽をおおってしまう。そういう「間」の時間を楽しめれば良いのだ。

現実は、厳しい。朝食用のご飯は、6時にタイマーで炊きあがる。味噌汁、キュウリの漬物。サラダ、焼魚、カリカリベーコン、たまご焼を作るのが、日課である。二人の子供のシャワーが終わり、6時20分頃、朝食が始まる。食べたら、着替、歯磨、学校へ出かける。7時12分には出発しないと遅刻だ。多分、少しくらいは大丈夫なんだが、日本人として、この5分前に到着するというのがDNAに染みついている。

撮影準備は、5時45分から、朝ご飯準備スタートするまでの6時10分。この25分間に朝陽が撮れないとその日は「アウト」となる。太陽は毎朝必ず昇るけど、シャッターチャンスはそれ程ないという事情である。